MOBILITY

2021.12.04

弾痕!破片!「1941リンカーン・コンチネンタル」をあの映画仕様に!【モデルカーズ】

1941リンカーン・コンチネンタル・クーペ◉モノグラム1/24 コンバーチブル改造◉作例制作:秦 正史(協力:周東光広)

トランクフードにスペアタイヤケースを模した飾りをプレスしたリンカーン・コンチネンタルといえば、かつてはアメリカ製高級車を象徴する車種であった。

わが国でも、特に1970~’80年代の路上において、その巨体と特徴的なリアスタイルは独特な威圧感を放ち、メルセデスのW126が持て囃されるようになるより前には、典型的なYAKUZAカーだったという印象も強い。

その初代モデルは’40年型として発売されたのだが、元はエドセル・フォード(当時のフォード・モーター社長)のプライベートカーとしてワンオフで造られた車両だったものの、あまりに高い注目を集めたところから、エドセル自身「これは売れる」とプロダクトモデル化を決定したという逸話も伝えられている。

ロングノーズ・ショートデッキのプロポーションに、トランクの外へスペアタイヤをマウントしたその姿は、当時のアメリカ人がイメージするところのヨーロッパ調であり、コンチネンタル(大陸風)の名の由来となった。

初代は’48年型までラインナップされたのち姿を消すが、’56年型では2代目モデルがコンチネンタル・マークⅡの名で登場(リンカーンのブランド名は冠されない)。

このマークⅡは当時全盛のテールフィン・スタイルとは一線を画した独自の美しいボディが特徴であったが、かつては外付けだったスペアタイヤケースがトランクフードと一体化しており、このスタイルは’69年登場のリンカーン・コンチネンタル・マークⅢ以降も受け継がれることとなる(マークⅡでは実際に内側にタイヤがセットされている)。

ややこしいのは、’58年型以降のリンカーンの標準的なラインナップのトップモデルにもコンチネンタルの名が使われていたことで、そのためコンチネンタル・マークⅢやマークⅣといった車名のモデルが違う年式・世代でふたつ存在するという事態を生んでいるのだが、それはここでは余談である。

【画像31枚】ドアと弾痕を開けたコンチネンタルを見る


本題の初代コンチネンタルに話を戻すと、特に美しいのは初期モデルの’40-’41年型と言われており、’67年にはモノグラムから1/24スケールでプラモデル化されている。

ここでお見せしているのはこのモノグラムのキットを使って、映画『ゴッドファーザー』に登場するクーペを再現したもので、自動車模型専門誌「モデルカーズ」に掲載された作例である。

蜂の巣になったコンチネンタルを再現!

ハイウェイの料金所で待ち伏せしていたヒットチームにトミーガンで銃撃されたコンチネンタルを再現したこの作品だが、当該の場面は、シリーズ制作の舞台裏を詳述したハーラン・リーボ著『ザ・ゴッドファーザー』(ソニーマガジンズ刊)にて次のように説明されている。

「スタッフは撮影のためにボディにドリルでいくつもの穴をあけ、45口径の銃弾が当たったように見せるために穴の縁を内側に曲げ、それぞれの穴に少量の火薬を詰めた。すべての作業が終わると、穴はきれいに塞がれ、全体を塗り直して、ショールームに飾れるくらいに修復した」。

そこで作例の作者は、当時の映画スタッフの見事な仕事ぶりに敬意を表し、孔の縁を曲げ(ることはできないから削り込んで窪ませ)、厚い塗膜がパリッと剥がれた様を再現することに挑戦したという。

前述の通りモノグラムのリンカーン・コンチネンタルはコンバーチブルしか存在しないが、この作例は以前にクーペ化を行ったことがあるプロモデラー、周東光広氏が試験的に作ったボディを提供して頂き、そのまま利用して制作されたことをお断りしておく。


modelcars vol.295

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